ピアノに魅了されている人は、どんなところに魅力を感じているのか?

楽器の中でも、トップクラスの人気があるピアノ。その人気の理由には、どういった要素があるのでしょうか?ひとつには、その音域の広さ。7オクターブもの音を表現することができます。88個の鍵盤があるのがピアノの特徴。この音域はオーケストラのあらゆる楽器の音域をカバーするほどの広さですから凄いですね。

高い音域になりますとピッコロの音色です。低音域はチューバの一番下の音よりも低い音なのです。こういった音域を持つ楽器だから「楽器の王様」と呼ばれるのです。1台のピアノでオーケストラと対抗できるパフォーマンスができるのです。

こういったピアノ持つオリジナリティー溢れる音色に惹かれてピアノの世界観に魅せられ、演奏してみたい人が後をたちません。また足元のペダルも独特です。

ペダルをいれないで鍵盤を叩く音色と、ペダルを踏み込んで出る滑らかな音。こういった音色の違いも楽しめます。音色が好きな人には、演奏するのが溜まらなく楽しい時間になります。バイエルなど、初心者が演奏する練習曲から、プロフェッショナルなピアニストが演奏するハイテク演奏も同じように魅力的な音色です。

ピアノを習っている人には、レパートリーの曲の豊富さも魅力になります。ビギナーのときから上級者に進むまで飽きることはないです。作風のバラエティーに富んでいることも、一生の趣味にできる要素ですね。ピアノ演奏を頑張る人にとって、簡単に上達できないところは、満足度も高い。一曲が完成した時、弾きこなせた時の達成感・充実感が大きいのもピアノが好まれるのでしょう。

ピアノのことを知れば知るほど魅力がある楽器だと感じられる!

趣味で楽器を弾いてみたいな……そんな風に思う人は、ちょっと生活に一区切りついた人なのでしょうか。生活ゆとりができたらピアノを習ってみたい人は多いです。幅広い世代に趣味として習う人が多い人気の楽器がピアノです。

ピアノは、細かい部品からでている複雑な構造になっています。調律師がいるほどのデリケートな楽器。使用されている素材も木材だけではなく、金属や銅が組み合わさっています。どのようにして音がでるのでしょうか?弦をハンマーの役割のパーツで打つことで音がでます。

音の高さの違いを表現するには、弦の長さがポイントになります。鍵盤の部分を押すことで音がでるようなメカニズムです。ピアノと言っても種類が分かれています。アップライトピアノとグランドピアノです。先に誕生したのはグランドピアノのほうです。そのあと150年後にアップライトピアノが登場します。

グランドピアノは奥行きがありますから、広い場所が必要になります。しかし、アップライトピアノはコンパクトなスタイル。重量も軽くなりましたから、手軽にピアノを趣味で始めるならば向いているでしょう。木目調のアップライトピアノのデザインならば、お洒落感もありますし、部屋にもマッチしやすいです。

グランドピアノは力強い音が出しやすいのが特徴。その一方で、繊細な音も表現しやすいから優れています。グランドピアノはピアノが本来持っている音を表現豊かにできます。自然と演奏技術も高まりますから、本格的に演奏したい希望がある人に大部分がグランドピアノを選びます。

ピアノの魅力は、同時にいろいろな音が出せること。独りで演奏することもできるのですが、二人で連弾をすると凄く迫力があります。連弾をすると曲が厚みを増します。ダイナミックな演奏を楽しめるでしょう。

ピアノの歴史

中古ピアノ

ピアノは弦楽器の中でも新しい楽器で、生まれてからまだ300年ほどの歴史しかありません。歴史が深いバイオリンと比べれば、新しいのです。モーツアルトがピアノと対面したのは人生の半分を過ごしたころです。それは 1770年代の半ばでした。最初に見た時は、今のような形ではなくて、もっと劣っていた楽器だったのです。

それ以降、いろいろな改良が加えられながら今に至ります。そして、ピアノ曲は1700年代からどんどん作曲されたのは、それだけピアノの楽器のインパクトがあったのだと思われます。音域が広くて、音の強弱の表現もできるし、まるで歌うように音を響かせるので、楽器の理想形になると音楽家達は感じていたのです。

現在、演奏されているピアノは、チェンバロ(ピアノの前身として知られている)を制作していたイタリア人のバルトロメオ・クリストフォリが作ったと言われています。当時の富豪や権力者は、それぞれ独自に雇っていた楽器制作者を持っていました。彼らに、自分が楽しむための楽器を作らせていたわけです。

そこでメディチ家の話がでてきます。15世紀に栄華を極めた家系で15世紀以来フィレンツェを中心に銀行を生み出したのです。クリストフォリは、フェルナンド・デ・メディチ・トスカーナ・大公子家に使えていましたが、チェンバロでは音の変化に満足できないから、別の楽器を作るように依頼されたのです。そして、チェンバロを改造しはじめたのです。

今のピアノのメカニズムを考え出して1709年に試作品を作り上げたのです。これまでの指で弦を弾いて音を出すタイプから、ハンマーを使って弦を鳴らすピアノの原型ができあがったのです。

ピアノの名前も最初は違っていました。「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」とネーミングされましたが、意味は強弱を自由につけることができるチェンバロだったのです。あまりにも長いから「ピアノ」と省略されたのです。

当初ピアノは装置を使ったりしないで指のタッチによって音をコントロールしていましたが、 1720年に打弦機構が出来上がりました。このときに製造されたピアノが、現在の残っている最古のピアノです。このときの兼番数は今の88よりも少ない54でした。

クリストフォリの後継者がいなかったので、それを託されたのは、ドイツのオルガン製作家のジルバーマンでした。いろいろな工夫を加えてピアノを進化させて、指加減が弦を叩くハンマーに伝わりやすく改造しました。

当時大人気だったチェンバロ。彫刻や絵画を施されて、華美な楽器だったのです。バロック・チェンバロはどうしてピアノに抜かされたのでしょうか。それはチェンバロの楽器としての限界がありました。微妙な音のニュアンスの表現ができないことがあしました。

音の表現は音楽にとっては、一番大切な部分。それができないから、チェンバロは廃れるしかありませんでした。グランドピアノとアップライトピアノですが、最初にできたのは、大きなステージで利用されるグランドピアノでした。水平型のピアノでハンマーが下から上に動きます。

しかし、広い場所が必要になるので、よりコンパクトなスペースでも配置できるし、重量も軽く値段も安いアップライトピアノが生まれました。コンパクトさが受けて19世紀前半からピアノは瞬くまに広がりました。しかし、表現力で言いますと、やはりグランドピアノには勝てませんでした。19世紀後半には、今のピアノとほとんど違いがないように改良されたと言います。

ピアノの色はどうして黒いの?

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黒くて艶やかなピアノが現在では主流になっていますね。どうして黒になったかと言いますと、驚いたことに、日本の文化が貢献していると言われています。1800年代のピアノは、華美な感じで綺麗なものや、猫足スタイルの可愛い系のものを貴族に雇われた家具職人が作っていたのです。ベーゼンドルファー製のピアノやエラール製のピアノなどが有名です。

1867年のパリで開催された世界博物館にも展示されて紹介された資料が残っています。そんなピアノが黒い色になったのは、ヨーロッパに浮世絵とか刀が伝導したときに、漆を使った日本の文化も伝ったのです。古いピアノの黒い漆を剥がしてみたら、中から綺麗な絵が描かれたり木目がでてきたりすることは珍しくないそうです。

漆は湿気から内部を守ることで重宝されていました。そんな特徴がデリケートな湿気を嫌うピアノにはぴったりだったわけです。

ピアノはどのようにして日本に輸入されるようになったのでしょうか?

日本に渡ってきた最古のピアノは歴史の教科書にもでてくる「シーボルト」が持ち込んだと言われています。西暦1823年(文政6年)のこと。ドイツの医師「フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト」が長崎のオランダ商館ドクターとして来日したときにピアノを持って来たのです。

任務が終わってドイツに帰国する際に、交流があった長州萩藩の御用商人熊谷五右衛門義比( くまやごえもん よしかず )にプレゼントしたのです。ロルフ社製のスクエアピアノ(イギリス・ロンドン)で 1806年頃に作られたモデルです。

外見はオルガンのようなコンパクトな箱形スタイルでした。シーボルトからのプレゼントはピアノだけではありません。山口県萩市にある熊谷美術館には、このときのピアノだけでなく、さまざまなものが展示されているのです。このピアノを1999年にオランダの専門家によって修理されて、美術館でコンサートが開催されました。

最近は大人の人をターゲットにしたピアノ教室も増えています!

中古ピアノ

中高年の方々が、空き時間を利用して趣味を始めたい場合で、人気があるのがピアノです。ピアノ教室もお子さまを対象にした習い事ではなくて、大人を対象としたところも増えています。少子化の影響もあるのでしょう。ターゲットが幅広くなってきています。

どんな人達が習うのでしょうか?幼少期にピアノ教室に通っていて中断した人もいます。おとなになって再び習う人もいます。まったくの初心者で、昔からピアノに憧れていても鍵盤を弾いた経験がない人もいます。オルガン程度を小学生の時に演奏した程度なのでしょう。どんな場合でも、自分がやりたいという気持ちで始めます。強制されて始めるのではありません。楽しさの中にも真剣に取り組むのが特徴でしょうか。

ピアノ教室は大きくわけて、「グループレッスン」と「個人レッスン」に区分されます。グループレッスンの場合は、自分以外の人の演奏を聴くことになります。そのプレイを参考にしたり、刺激を受けたりするメリットがあります。(あの人には負けたくない)というようなモチベーションのアップも期待できます。一緒にレッスンを受けている仲間意識も芽生えます。レッスンは和気藹藹とした雰囲気になっていることが多いです。

個人のレッスンは、ピアノ講師を独り占めできる方法です。マンツーマン対応ですから、分かりにくいところがあっても、遠慮なく質問できます。疑問点をすぐに解決できるから上達は早くなります。自分のペースに合わせてレッスンが進みます。自分の要望もある程度は聞いてもらえます。レッスン方法や演奏してみたい曲もオリジナル・プログラムを組んでもらえるのです。

グループレッスンも個人レッスンも、自分の性格やテクニック・習熟度合いに応じてむいている方法を選びましょう。楽しくレッスンを受けることが一番ですね。

自宅ではピアノの練習ができない場合は、練習スタジオを借りる方法もあります。

自宅に防音設備があればいいですが、そんな環境にない人も多いでしょう。楽器演奏はある程度の音がでますし、ピアノも例外ではありません。幼少の頃からピアノの演奏に興味があるお子さまや親御さんが情操教育の一環でピアノを学ばせることもあります。

ピアノは表現力も高いですし、応用の幅が広いのが特徴。優れたピアニストは厳しい訓練の中から誕生してくるのですが、演奏を練習する場合に、騒音問題は避けて通れません。マンションやアパートなどの集合住宅や閑静な住宅街でのピアノ演奏はどうでしょうか。

他の居住者に対して、音の気配りをしなければ住民トラブルにも発展しかねません。住環境が理由で十分にピアノのレッスンができないことは少なくありません。練習量が十分でなければ上達も遅いです。

そんな場合に、ピアノの練習スタジオを借りる方法があります。練習スタジオには、本格的なピアノが用意されていますから、弾きがいもあります。防音設備が万全ですから周囲に音漏れを気にすることもないのです。ピアノの練習に集中できるので、練習スタジオを選ぶケースは増えてきます。音の問題でこれまでピアノの練習をあきらめていた人も、練習スタジオサービスを利用すれば、可能性がでてくるのではないでしょうか。